心が痛むこと

pinoura2006-04-14

International Security Studiesという教科をとっています。直訳すると、国際防衛学。日本語で正しく言い換えれば、国際安全保障学ってところですね。今までもこの日記で安全保障学の話を何度か書いてきました。


私が国際関係学を選んだ理由はアメリカ留学時代にさかのぼって、紛争の国から来た留学生に出会ったことでした。当時はInternatinoal Relationsっていう分野も知らなかったし、たとえ小学生の時から毎朝、新聞とニュースを読んでいたとは言えど18歳の時点で世の中は、特に政治ははわからないことだらけでした。


大学に入って、基礎から応用へと勉強が進み、今最終学年でとっている教科は4つ、イタリア語以外は全て政治です。そして、この安全保障学。一番興味があって、一番心に痛い勉強なのです。


勉強していると心が痛くなる。これ、本当に。普段は食べ物のことばかり考えている様な私ですが、原点に戻って(←アメリカでであった事)それに関わる勉強をしている時…戦略とか、大量破壊兵器とか、核戦争とか、中東和平とかの文献を読んでいる時…はなんだか祈るような気持ちになっています。


私は宗教を強く信じているわけではないので、神に祈るわけじゃあなくて、人々に向かって祈る気持ちなんだけれど…


私は決してバイオレンスな人間ではないと思う。誰かを攻撃したいと思わないし、核兵器の拡散が世界中で核抑止のバランスを保つ可能性があるから、それが一つの戦略だと思いたくない。兵器はできるだけ、少ない方がいいはずでしょう。ピースフルな人が、安全保障学を学んで、バイオレンスな人々に向かって祈る気持ちなんです。


世界の状況を学びたくて安全保障学をとったけれど、勉強すればする程、傷ついた世界、狂った価値観が心に痛いのです。