酒蔵を訪ねる

pinoura2006-12-13

新潟に住んで18年程。新潟出身というと、日本酒美味しいよね〜と話を振られる事が多いです。返す言葉はいつも


「あたし日本酒飲めないんです」


そう、日本酒は苦手です。お酒は大好きだけれど、ワインはあんなに飲むしカクテルも作れる飲めるだけれど、苦手なお酒が結構あるんです。その一つが日本酒。


(ちなみに、日本酒以外だと焼酎、ウイスキー泡盛、ブランデーなども苦手です。チューハイは飲める)


そんなわけで、日本酒とはあまり縁のない生活をしてきました。もったいないよね。なんせ、新潟県には酒蔵がいっぱいあるのですから。


私が通った小学校のすぐ近くに酒蔵があるのはずっと昔から知っていました。今代司(いまよつかさ)という酒蔵です。


実は、中学生の時に「なつこの酒」と「おいしんぼ」を読んでから、酒蔵には興味があったのです。醸造酒、純米酒吟醸酒大吟醸などの分類も上記2つの漫画から学んでいたので(はっきり覚えてはいないけれどね)、誰かに日本酒をプレゼントする時は必ず、吟醸大吟醸あたりで米と米麹から作られたお酒にはしていました。


そんな中、留学機関のお友達ぱんだちゃんが新潟に遊びに来てくれたのを機会に、本日この今代司酒造に行ってきたのです。


実はこの計画、いきなり立てたものだったので、今代司の電話番号も、実際に見学をさせてもくれるのかもわからない状態。104で調べ、恐る恐る見学ができるかきいたところ、心の広い沼垂の造り酒屋は快くOKしてくれました。


古い木造の建物、大きなタンク、静かな空気と漂う日本酒のとってもいい香り。日本酒のあの臭さが苦手なのですが、酒蔵の中は臭くない。ふんわり優しいお酒の香りで満たされていました。


丁寧に説明して下さり、質問にも答えてくれ、最後はお楽しみの試飲。小さなお猪口で味見をしたのは計6種類。写真、左の2本が甘めの物(一番左が冷、その隣が燗で飲む物)、残り4本は辛口純米、純米、吟醸大吟醸 だったと思います。


一番「あ、これなら飲めるかな」と思ったのは吟醸(純米だったかも)酒。大吟醸は、まぁとがった所のない丸い味でした。


日本酒って米、米こうじ、醸造アルコールの3つで造られる事が多いです。多い、というのは、醸造アルコールを入れないお酒もあるから。一概に醸造アルコールが悪いとは言えないみたいなのですが、有名なお酒の大吟醸(たとえば八海山とかね)にも醸造アルコールが入っていると、素人としてはちょっとびっくりしてしまいます。


本来、日本酒はお米と米麹だけで作られるもの。醸造アルコールが入れられるようになった背景には、米不足の時代に少しでも多くの日本酒を造るため、安いコストで高い利益をあげる為、そして醸造アルコールを入れると香りが引き立つということも理由にあげられるそうです。


全国に酒蔵は約1500。その中でも、全種のお酒に醸造アルコールをまったく入れずに造っている酒蔵は15程しかないのだとか。その中の一つが、この今代司なのです。


明治30年頃から続いている新潟の造り酒屋。これからもずっと素敵なお酒を造り続けて欲しいな。


お酒造りは、冬のお仕事。夏になると見学もできません。一度行ってみたい方、是非冬の間に新潟に遊びに来てね。