Marcus Wareing at The Savoy Grill

さて、行って参りましたロンドンの最高級ホテルSavoyでの夕食。服装も気合が入るってもんですよ!母親は着物、父親はスーツにタイ、あたしも適度にオシャレして〜♪


さて、今回の両親滞在中は生活レベルがぐーんと上昇したせいか、イギリスらしからぬサービスをいろんなところで受けることができました。いや、これこそ本来のGentlemanの国なのかもしれないけれど…労働者階級のサービスを受けなれている身としては、非常に新鮮で驚きがいっぱいだったのです。


まず、ホテルまでタクシーで行くと、ホテルの前でドアマン?ポーター?がタクシーのドアを開けてくれる。ささーっと来てさっと開けてくれるのですよ!


その次。エントランスの重厚感に惚れ惚れしながら、フロントの男性にレストランの場所を訪ねると、わざわざフロントから出てきて案内してくれる。が、レストランの位置はエントランスのすぐ左だったわけですよ。フロントから見える場所。普通だったら、指差して「そこだよー」と言って終わりそうですが、そりゃあま、Savoyですもんね。


レストランで予約の旨を伝え、荷物とコートをその場で女性に預けると、席へ案内される。窓際の席、母、私、父の順で着席。


で、本日楽しんだお食事は…


1.Welcome champagne ウェルカムシャンパ
Laurent-Perrier ローラン・ペリエ
食前酒にシャンパンをチョイス。1812年創業のフランスのシャンパンハウスによる物。最高級ブランドの一つとして世界では知られているとか。この時、スパークリングウォーターをお勧めされましたが、スティルウォーターを頼みました。


ワゴンに乗って、大きなシルバーの器にシャンパンや食前酒が何本か入り、目の前でシャンパングラスに綺麗に注いでくれました。グラスがどこのブランドの物かは確認できませんでしたが、そこからたった一本だけ上に向かって昇る泡が美しかった!軽やかでシャープなお味で、流石に雑味が全然ありませんでしたー。(それくらいしかわからない…もっとシャンパンのお勉強したいです!)


2. 3種類のお通し、キャビアの香りのクリームチーズ添え

上3つが1人1枚づつで、チーズは小さな器に入っていました。美味しかったー、シャンパンにとてもよくあうのね。コレはメニューには無いものなので、お通しとしておきましょう。因みにシャンパン1杯で£11(約2200円)


さて、ひとしきりシャンパンを楽しんだ後、メニューとワインリストを持った男性が現れます。20代後半から30代位の、ちょっと可愛げでジョークが好きそうな顔の男性(つまりそんなに男前とか、ダンディとかではない)。


メニューは、3コースメニューとテイスティングメニューの二種類があります。3コースは、その名の通り、前菜、メイン、デザートの3つで構成されるコース。テイスティングメニューとは、少量のお料理を数多く頂く、今回は7つのお料理で構成されるメニューとなっておりました。


やはり、折角だから色々食べたい、楽しみたい、ということでテイスティングをチョイス。メインはラムとポークの二種類から選べます。丁度よいタイミングで男性がオーダーを聞きにきてくれたので、父のラム、母のポークをオーダー後、どちらにするか決めかねていたあたくし、男性にお勧めを聞きました。


ポークの方がシェフの独創性がでていて面白い、興味深い、とのこと。なので、ポークをチョイス。こういうレストランってお店の人との会話も楽しいですよね。


3.Bread
その後、パンのサーブ。三種類の中から選びます。普通のパン、ポテトのパン、もう一つは固めのパン(忘れた)。両親は普通の物を、私はポテトのパンを。


で、ワインのオーダーも。


4.Pittacum Bierzo
両親がスペインのワインが美味しかったーと言っていた為、ここでもスペイン産をチョイス。赤ワインです。軽い感じで、あー、これはまずいね、ぐびぐび飲めちゃいます。


さて、お待ちかねのお食事!以下、順に紹介していきましょう。


Savoy Grill Tasting Menu
4.White onion and garlic veloute with poached quali's egg
いわゆるアミューズ。白ねぎ(玉ねぎかと思う)とガーリックのソース(スープだったが)を鶉の黄身のポーチドエッグと共に。


エスプレッソより少し大きめのカップに入った、玉ねぎとガーリックのスープに、うずらの卵の黄身をお湯で火を通した物が入っていました。表面はカプチーノ仕立て。


これが、最高に美味しかったんですよ〜☆★☆濃厚なオニオンの香り、この小さなカップの中にいくつ分のオニオンが凝縮されているのかと考えざるをえない程のオニオンと濃厚なバターの豊かな香り!鶉の黄身がまたトロリとお口の中で溶けて、スープと混ざって絶妙なんですねー。あー美味しかった!母親がしきりに「美味しいー美味しいー」と言ってました。


5.terrine of foie gras and smoked goose breast, potato and spring onino salad, creamed truffe dressing
前菜その1。フォアグラのテリーヌとスモークされたガチョウのお肉が交互に横に重なり、その下には薄くスライスされておそらく油で火を通したポテトとスプリングオニオンが敷いてあり、そこにクリーミーなトリュフのドレッシングをかけてあるお料理。


フォアグラねー、一年程前にエールフランスビジネスクラスに運良く乗ることができたのですが、そこでサーブされた物が美味しかった!今回も非常に美味しく頂きました。特に、フォアグラの重たい感じがガチョウのお肉と一緒になっていることで解決されていて、お互いが味を引き立てていた感じです。


6.Roasted hand-dived scallops with fresh pea puree, tomato confit and a mint-infused veloute
前菜その2。素潜りで獲られたホタテ貝を新鮮なお豆のピューレ、トマトのコンフィとミントのソースで。


このレストランSavoy's Grillというだけあって、全部火の通り加減が絶妙だったのですが、このホタテも火の通り加減が最高!ジューシーで、丁度いい焼き加減がホタテのモチモチ感を引き立てておりました。お豆のピューレ、香りがすごーく豊かでしたよ。


7.Steamed fillet of sea bass, braised leeks with smoked eel, pancetta and thyme, red wine sause
お魚料理。蒸したスズキのフィレ、蒸した長ネギ(リーク。長ネギよりも短く、太い)をスモークされた鰻、パンチェッタ(イタリア語=ベーコン)、タイム(ハーブ)と共に赤ワインソースで。


これは何のお魚だー、と言いながら食しておりました。白身魚だったけれど、皮がタラとかじゃあなかったのでわからなかった。そーかスズキか。流石に高級レストランでしたね!


お魚そのものでも美味しかったのだけれど、パンチェッタと一緒に口に入れると美味しさが数倍に!白身魚のさっぱり感と、パンチェッタの美味しい脂がマッチするのでしょうか。大体、このパンチェッタも普通のベーコンと比べ物にならない位美味しかったしね。イタリアから輸入したんだろうなー


8.Oven baked wiltshire pork belly, caramelised Granny Smith assple with lemon thyme, sauteed foie gras
お肉料理。オーブンで焼いたウィルシャー豚の脇腹肉。グラ二ースミス種の林檎(青林檎)のカラメル煮をレモンタイムとソテーされたフォアグラと共に。


「どんな味?」と聞かれたら、迷わず…


豚の角煮


と、答えてしまいます。ええ、味は豚の角煮…甘くてお肉とファットが層になっていたからなぁ〜。お肉が甘くって、林檎が甘くって、ソースも甘かったのでちょっときつかった…。そろそろお腹もいっぱいになってきました。ココで、7コースの内5つが終了してますからねー。


9.Rhubarb compote with Mascarpone
Preデザート。ルバーブのコンポートをマスカルポーネと共に。メインのデザートの前のデザートですね。細長い、おそらくショットグラスにルバーブ(赤いセロリみたいな形してます)を甘く煮たものとマスカルポーネチーズのクリーム、上にはクランチがのっています。


常温で、冷たくなかったせいかちょっぴり変な感じを受けましたが、とっても美味しかった。すごく甘く、マスカルポーネということでコッテリした味を想像していましたが、実は甘さは控えめでさっぱりしたお味。つるりと食べてしまいました。クランチの食感も○。


10.Warm Balrhona chocolate truffle with vanila ice cream
デザート。ヴァローナ社のチョコレートで作ったフォンダンショコラをバニラアイスクリームと共に。


ヴァローナ社のチョコレートといえば、世界で一番美味しいとの名もある程のチョコレートなのです。フランスのメーカーですね。フォンダンショコラは、外側は普通のケーキなのですが、ナイフを入れるととろりとチョコレートがとろけだす物。コレは作るの簡単なのであたしも何度か作ったことがあります。


さて、思いのほかビターなお味のフォンダンショコラでした。特に、ショコラの周りに振ってあったココアパウダー、これは100%ココアパウダーなんじゃないかなー。


温かいショコラに、冷たいリッチなアイスクリームは最高!もちろんアイスもバニラビーンズたっぷりの最高に美味しいものでした。


ここまで来ると、たとえ少量でもさすがにお腹は満腹!素晴らしいタイミングでサーブされるお料理、注がれるワイン、文句なしですー。とにかくサービスの素晴らしさに感動しました。絶妙のタイミングなんですよ!何もかも。すごいなぁ。


お料理を運んでくるときもね、私達は3人なんだけれどもサーバーも3人で来るんです。二人がお料理を持って、1人は実際にテーブルにお料理をサーブする人。あたりまえだけれど、ちゃんとお料理の説明もしてくれるし、質問してもすぐに答えてくれる。


「メニューのコピーを持ち帰りたいんですけれど、頂けますか?」


とお願いしたら


「もちろんですよ!なんならシェフに会いますか?厨房まで来てくれたっていいですよ〜♪」


と、(もちろん厨房はジョークだけれど)快くメニューを私に渡してくれました。しかもねー、ちゃんと台紙に入って、シェフとチームのサイン&お礼の言葉が入っておったよ…。


食後のコーヒーって気分じゃなかったので、コレで終了。さて、気になるお会計ですが…


3 Tasting Menu    £195.00 (約\40,000) コース
3 Laurent-PR     £33.00 (約\7,000)  シャンパ
1 Pittacum Bierzo  £35.00 (約\7,200)  ワイン
12.5% Service Charge £32.86 (約\7,000)  サービス料

Grand Total      £296.86 (約\60,000) トータル


ってところでしょうかね。美味しいお料理を素敵な場所で頂けて、大満足♪両親に感謝です。写真は父のカメラで撮ったので、後日アップしようかと。


そうそう、とっても美味しかったのだけれど、やっぱり少し重たかったかもしれない。これは欧米の人の舌にあわせてあるんだろうなー、と思います。


ミシュラン一つ星レストランでしたが、本当に楽しかったし美味しかった!Gentlemanの国イギリスを感じることもできたしね。因みに料理自体はモダンユーロピアンに属します。


そんなわけで、本日終了!この日記書くのにものすごく時間かかったよ…(ネットで食材調べたりなんだの…でね。)